ハナスバ2018 / 2月

*アンコール企画*
境界とともに生きるということ
― ドキュメンタリー映画『記憶との対話~マイノリマジョリテ・トラベル、10年目の検証~』から ―
2018年2月23日(金)・24日(土)
福井市民福祉会館 4階 ボランティアルームB (フェニックス・プラザ内)

映画を観て対話する

2017年9月23日、24日に開催した「ハナスバ」は、映画を観た後に「てつがくカフェ」を行う『話す編』とレクチャーやトークセッションを行う『聴く編』という2つのプログラムで行いました。『話す編』では30名の方にご参加いただき、2時間という限られた時間の中で、他者との対話を通してうまれた問いに対して考えを深めていきました。しかしながら、切り口が多いテーマ故、もっとじっくり時間をかけて考えていきたい、という声から『話す編』を再度行うことに至りました。2度目の方も、初めての方も、どうぞお気軽にご参加ください。


映画「記憶との対話」について
福井市出身の作曲家、樅山智子の呼びかけで2005年に立ち上げられたマイノリマジョリテ・トラベルは、2005年から2006年にかけて演出家の羊屋白玉(指輪ホテル)とプロデューサーの三宅文子をクリエイティブ・チームに迎えて「東京境界線紀行」プロジェクトを実施し、社会における〈障害〉の概念に疑問を投げかける表現活動を行った。東京で様々なマイノリティ性を自覚する人々を公募し、メンバーそれぞれの文脈を訪ねあう〈旅〉を通して、観客と一緒にアイデンティティの境界線を行き来する舞台作品が創られた。
どこからどこまでが〈障害〉で、どこからどこまでが〈健常〉なのか。その線はどこにあって誰の当たり前なのか。舞台作品「東京境界線紀行『ななつの大罪』」が提起した問題を、再び現代に投げかけたい思いから、10年前の活動を掘り起こし、当時関わった人々やそれらを取り巻く社会の10年間を追うドキュメンタリー映画制作へ至った。昨年から各地で上映会が行われ、上映後にテーマについて対話するトークイベントを重ねている。北陸では初めての開催。

監督=佐々木誠/61分/2016年 
製作=マイノリマジョリテ・トラベル・クロニクル実行委員会


2018年2月23日(金) 

19:00~21:30 映画上映と対話
*上映前に実行委員会代表の樅山智子氏による映画についての補足説明があります

2018年2月24日(土)

13:30~16:30 てつがくカフェ

ファシリテータ:西村高宏
ファシリテーション・グラフィック:近田真美子

*2日間通しのプログラムとなっています。両日参加をおすすめします。

プロフィールはこちら


参加費(資料代として):
1,000円(リピーターの方は500円)

定員:
20名

お申し込み方法:
「メール」「電話」「FAX」いずれかの方法にて、下記までお申し込みください。
メールの場合、件名を「2月ハナスバ申込」とし、下記を明記してください。
・お名前(ふりがな)
・連絡先電話番号
・前回(ハナス2017/9月)参加の有無

※2018年1月23日(火)よりお申し込みを受け付け、定員になり次第締め切ります。
※お申し込みの際にいただく個人情報はイベント受付管理に必要とし、それ以外には利用いたしません。

お申し込み先:
福井芸術・文化フォーラム
電話 0776-23-6905 (月~金10:00~18:00/土日祝休)
FAX 0776-23-7905
お問い合わせフォームから申し込む


ハナスバ2017/9月

西村高宏 Takahiro Nishimura
てつがくカフェファシリテータ
福井大学医学部准教授。「てつがくカフェ@せんだい」主宰。専門は臨床哲学。〈対話〉という営みをとおして、哲学的な知の社会的接続の可能性を問い直すことが現在の主な研究テーマ。哲学以外の研究者や様々な職業従事者、アーティストなどと連携し、医療や教育、科学技術、政治、アートなどのうちに潜む哲学的な諸問題を読み解く活動を行なっている。2011年3月11日以降(東日本大震災以降)は、仙台市にある公共施設「せんだいメディアテーク」と連携しながら、震災という〈出来事〉を〈対話〉という営みをとおして自分たちのことばで語り直すための〈場〉(てつがくカフェ)を拓いている。福井では、主に医療とケアに軸足を置いた哲学的な対話の場(てつがくカフェ「医療とケアを問い直す」)を企画運営している。

ハナスバ2017/9月

樅山智子 Tomoko Momiyama
マイノリマジョリテ・トラベル・クロニクル実行委員会代表
福井生まれ、ニューヨーク/カリフォルニア育ち、東京在住の作曲家。スタンフォード大学にて作曲と文化心理学を二重専攻し卒業。文化庁新進芸術家派遣制度研修員としてオランダ王立ハーグ音楽院作曲科留学。世界各国でサイト・スペシフィックなプロジェクトを展開し、社会的マイノリティのコミュニティや異分野の専門家等との協働を通して、同時代的かつ民俗的であるからこそ現代社会に対するコメンタリーとなりうる音楽を探求。背景の異なる人々を巻き込んだ〈旅〉をデザインし、人と環境との対話を媒介することで、共同体に属する複層の物語を紡ぎ出し、アイデンティティの問題を掘り下げている。コンサート音楽からラジオ作品、インタラクティブな空間インスタレーション、儀式パフォーマンスまで、表現メディアは多岐にわたる。


ハナスバとは?

福井芸術・文化フォーラムが2015年から始めた対話の場。県内外の表現者やプロデューサー等の「話し手」を招いて、アートは境界や分野を越えて社会を切り拓く可能性があるということを考える。フラットな場において分野の違う人たちが出会い交流することで、新たなアクションが生まれるきっかけ作りを目指す。


チラシを表示する(pdf 251KB)


◎福井駅⇔会場周辺の公共交通機関 時刻表はこちらばすでんしゃねっと・ふくいのサイトに接続します)


●主催・企画
NPO法人福井芸術・文化フォーラム

●協力
マイノリマジョリテ・トラベル・クロニクル実行委員会